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第11回「目標への明確なビジョンを持つこと」
原田美砂(misaharada デザイナー/ディレクター)

大学留学先でファッションに目覚める

--大学留学では、最初はロンドン大学の哲学科に入学、途中でアート志望に変えられたとか。

そうなんです。もともと音楽や絵を描くことが好きで、ファッションにも興味はあったのですが、その頃に在籍していた高校がいわゆる進学校で、とてもアートに進むような環境ではなかった。周囲もエリート大学に進む人が多かったせいか、私も留学先の専攻についてはアートなんて考えられなかったのです。
 ところが英国に渡って1年留学生活をするうち、やはり本場にいるわけで、ロンドンの息吹を体感し、本当にやりたかったアート、ファッションを目指したいと強く思ったんですね。それから約1年間かけて親を説得し、ようやくロンドン大学のアートカレッジに移ることができたのです。

--留学先で専攻を変えるというのは、かなりの意志と努力が必要だったのでは?

自分では当時すごい努力をしているという認識はなかったのですが……。やりたいこと、進みたい道が明確だったので、自然と一生懸命になれたのだと思います。ただ、文系からアートに転向したため、周囲の学生からはどうしても斜めに見られてしまうところがあり、その中で認めてもらうために頑張ったとは思います。

--言葉の問題や生活面で困ったことはありましたか?

やはり母国語ではないのでそれなりの苦労はありました。ライティングに関しては最初の哲学科のときに論文、論文、また論文で鍛えられましたが、アカデミックレベルになると毎日の勉強は大変でしたね。喋る方も、日常会話は問題なかったのですが、日本で学んだのはアメリカ英語だったので、最初は通じない言葉やわからない言い回しなどもあり、自分で本当にラクになるまでには、やっぱり2年くらいかかったかな。
 でも、言葉の問題はあまり心配しなくていいと思いますよ。人間というのは順応するものですから、行ってしまえばなんとかなります。とくに語学は、一番実になるのは現場に行くことですから、そこで可能な限りコミュニケーションを取ればいいのです。
 生活面では、最初の2年くらいは苦労しました。大学の1年目は寮に住むことができたので問題はありませんでしたが、寮は1年間で追い出されてしまう。それから部屋探しをするわけです。いわゆるルームシェアで生活するのですが、これも当たり外れがあって(笑)。
Ellis_silk.jpgSuvi_linen.jpg
(写真左:ELLIS ?18,900/写真右:SUVI ?23,100)

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